社会福祉士を活用できる場を作るべしです
■取得を厳しくする前に、この専門家を十分に活用する方が先でしょう
資格取得をより厳しく 介護、社会福祉士[ 12月04日 16時36分 ]
社会保障審議会福祉部会は4日、介護福祉士と社会福祉士の資格取得をめぐり、専門学校などでの授業時間を増やすなど、条件をより厳格にするのが適当だとする意見書案をまとめた。増加する認知症などに対応できる介護能力を持った介護福祉士を育成。また、高齢者の権利擁護や虐待問題などに取り組める高い実践力を持った社会福祉士を養成するのが狙い。
意見書案によると、介護福祉士の資格取得は、これまで専門学校などの養成機関で一定期間学んだ場合は国家試験を受けなくても資格を得ることができたが、今後は国家試験に一本化。受験の条件として、高校の福祉科などの場合、必要な授業・実習時間を現行より約600時間増やす。3年以上の実務経験を持つ人も新たに専門学校などで600時間の授業・実習を受けることを義務付ける。(共同通信)
( ´_ゝ`)フーン
じろーは大学では福祉系の学科を卒業し、社会福祉士の資格も持っています。
しかし、現在は某医療・福祉系企業で事務員をしています。
社会福祉士の資格の有無はまったく関係ありません。
介護福祉士は、高齢化や介護保険法の施行とあいまって引く手あまたですが、社会福祉士は何故かその需要がほとんどありません。
(・ω・ )モニュ?
しかも某資格本では、「誤解を恐れずに言えば、社会福祉士は資格制度としては失敗作だ」「中途半端な資格」と、堂々と書かれる始末です。
アチャ・・・(ノ_< ;)
しかし、じろーが学生だった頃にも、仲間内では「社会福祉士だけでは就職が無い」という理由で「ホームヘルパー2級を取得する」「医療事務の民間資格をとる」人がチラホラいました。
(´_`).。o0(じろーはその頃、関係ない異なる資格を取ってたけど…)
んで、じろーの学生時代の同期の大半は介護保険施設で介護職員をしているそうです…
( ´Д`)=3ハァ
そんなわけで、社会福祉士についてじろーが思うなりに書いてみました。
社会福祉士とは、「社会福祉士及び介護福祉士法」の第2条には
「社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行う事を業とする者をいう」
とあります。説明が難しいのですが、この場合の「相談、助言、指導その他の援助」とは、何かモノや技術を提供するのとは違い、
どちらかというと「よろず相談」に近いような感じです。
福祉サービスについてのトータルコーディネートすることとも言えるかもしれません。
(´-`) ンー
そして、社会福祉士はいわゆる名称独占資格といって、
「資格を持った人以外は名乗ってはいけません」
というもので、実際の仕事は能力があれば誰でもできるのです。
これに対する言葉として業務独占資格というのがあって、それは
「その資格を持った人じゃないとこの仕事をしてはいけません」
というものです。たいていの国家資格は業務独占ですね。
ちなみに、リンク現在名称独占の国家資格は35あるそうです。
( ´_ゝ`)フーン
現在の社会福祉士の働き口は…
福祉事務所のケースワーカー、
社会福祉協議会の職員、
施設の指導員、
病院の医療相談員、
民間福祉事業所職員
等などですが、基本的に薄給で、非常勤・嘱託という身分の人もいます。
ケースワーカーは地方公務員なので、そんなに大した額にはなりません。しかも激務です。
これらの仕事も、社会福祉士の資格が無くても業務ができます。
このような業務に従事している人で、社会福祉士の資格を持っていない人も少なくないそうです。実際、社会福祉施設の生活相談員の有資格者率は6.2%、行政の福祉事務所では3.2%という驚きの低さです。
(´_`).。o0(公務員では任用資格として社会福祉主事というのがあるけど、大学で特定科目の単位を3つとればOKのもので十分らしいし…)
名称独占資格でも、施設基準などで
「社会福祉士(有資格者)を置かなくてはいけない」
といった「必置資格」となれば、施設は次々と有資格者を雇用せざる得なくなるので、就職先には困らないはずなのですが、現在社会福祉士の必置要件があるのは、地域包括支援センター(昔の在宅介護支援センター)のみで、これは全国に5000~6000ヶ所ぐらい(最低市町村に1ヶ所必置)あるらしいです。
(´_`).。o0(統計取ってないので…(;^^A)アセアセ)
一方有資格者は2006年7月末現在で82,799人だそうです。
同じように名称独占でしかない経営系国家資格に中小企業診断士というのがありますが、こちらは独立して仕事をして食べている人が大勢います。
コンサルタントとして中小企業と顧問契約を結び、顧問報酬をもらいながら経営診断・指導・助言をするからです。
社会福祉士はソーシャルワーカー(社会福祉事業従事者)の国家資格ですが、開業権が無いわけではありません。「独立型社会福祉士」として、開業されている人もいますが、少数派です。
なぜなら、相談援助業務だけで食べていくのは厳しいからです。
(・ω・ )モニュ?
社会福祉士の場合は福祉サービスの直接の提供ではなく、生活に困った人への相談や援助を行うのですが、その相談・援助に対して、それに見合う報酬が約束されていないからです。
顧客に当たる人(利用者)は、どちらかというと「社会的弱者」と呼ばれる人が多く、資産などに乏しい人も少なくないため、ホームローヤーならぬホームソーシャルワーカーとして顧問契約をしても、大した額の顧問料を払えなかったりします。
社会福祉法人やNPO法人へのコンサルティングなども考えられますが、これも大した額が期待できません。営利を目的としていないので。
独立型社会福祉士の場合、収入源は…
法定後見人としての報酬、
居宅(介護予防)サービス計画作成費(介護支援専門員の資格者の場合)の収入、
サービス利用計画策定費(障害者自立支援法の相談支援専門員の資格者の場合)の収入、
専門学校非常勤講師や各種講座講師としての報酬
などが中心で、「社会福祉士としての相談援助業務」のみで食べている人は、ほとんどいない状態です。
(´_`).。o0(サービス計画策定(ケアマネジメント)は、本来はソーシャルワーカーの専門技術のはずなんだけど、社会福祉士だけでなくあらゆる医療・福祉職が専門員資格が取れるような設計にされてるし…)
以上のことをまとめて、乱暴な言い方をすると、社会的に「社会福祉士」としての需要に乏しいのが現状です。
(´・ω・`)ショボーン
もちろん掘り起こせば、いくらでも需要はあると思います。しかし、それで生活していけないのです。
いくら志がある人たちでも、全てボランティアで名誉職という扱い方では、担い手は増えないと思います。
じろーは「福祉」=「無償奉仕」ではないと考えています。
福祉は「生活サービス」の一つです。
ε- (゚¬゚) ニャムー
「高い実践力を持った社会福祉士」養成という理由で、資格取得要件を厳しくするのも確かに大事です。社会福祉士の国家試験の合格率が30%未満の現状です。
アチャ・・・(ノ_< ;)
しかし、有資格者の就業を確保して、有効活用していくのが先だと思います。まず社会福祉士を現場で十分に活用して、実践させてからだと思いますです。
その上で、能力向上のために資格取得へのハードルを高くするのならまだ納得できます。
そのために、まずは施設や福祉事務所などへの必置資格にするか、業務独占を作るべきです。
ε- (゚¬゚) ニャムー
(´_`).。o0(以上のソースは( ・∀・)つ これとこれ。pdfです。)
(´_`).。o0(初めからケアマネィジメントを社会福祉士の独占業務の一つにしてしまえばよかったのに…)
資格取得をより厳しく 介護、社会福祉士[ 12月04日 16時36分 ]
社会保障審議会福祉部会は4日、介護福祉士と社会福祉士の資格取得をめぐり、専門学校などでの授業時間を増やすなど、条件をより厳格にするのが適当だとする意見書案をまとめた。増加する認知症などに対応できる介護能力を持った介護福祉士を育成。また、高齢者の権利擁護や虐待問題などに取り組める高い実践力を持った社会福祉士を養成するのが狙い。
意見書案によると、介護福祉士の資格取得は、これまで専門学校などの養成機関で一定期間学んだ場合は国家試験を受けなくても資格を得ることができたが、今後は国家試験に一本化。受験の条件として、高校の福祉科などの場合、必要な授業・実習時間を現行より約600時間増やす。3年以上の実務経験を持つ人も新たに専門学校などで600時間の授業・実習を受けることを義務付ける。(共同通信)
( ´_ゝ`)フーン
じろーは大学では福祉系の学科を卒業し、社会福祉士の資格も持っています。
しかし、現在は某医療・福祉系企業で事務員をしています。
社会福祉士の資格の有無はまったく関係ありません。
介護福祉士は、高齢化や介護保険法の施行とあいまって引く手あまたですが、社会福祉士は何故かその需要がほとんどありません。
(・ω・ )モニュ?
しかも某資格本では、「誤解を恐れずに言えば、社会福祉士は資格制度としては失敗作だ」「中途半端な資格」と、堂々と書かれる始末です。
アチャ・・・(ノ_< ;)
しかし、じろーが学生だった頃にも、仲間内では「社会福祉士だけでは就職が無い」という理由で「ホームヘルパー2級を取得する」「医療事務の民間資格をとる」人がチラホラいました。
(´_`).。o0(じろーはその頃、関係ない異なる資格を取ってたけど…)
んで、じろーの学生時代の同期の大半は介護保険施設で介護職員をしているそうです…
( ´Д`)=3ハァ
そんなわけで、社会福祉士についてじろーが思うなりに書いてみました。
社会福祉士とは、「社会福祉士及び介護福祉士法」の第2条には
「社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行う事を業とする者をいう」
とあります。説明が難しいのですが、この場合の「相談、助言、指導その他の援助」とは、何かモノや技術を提供するのとは違い、
どちらかというと「よろず相談」に近いような感じです。
福祉サービスについてのトータルコーディネートすることとも言えるかもしれません。
(´-`) ンー
そして、社会福祉士はいわゆる名称独占資格といって、
「資格を持った人以外は名乗ってはいけません」
というもので、実際の仕事は能力があれば誰でもできるのです。
これに対する言葉として業務独占資格というのがあって、それは
「その資格を持った人じゃないとこの仕事をしてはいけません」
というものです。たいていの国家資格は業務独占ですね。
ちなみに、リンク現在名称独占の国家資格は35あるそうです。
( ´_ゝ`)フーン
現在の社会福祉士の働き口は…
福祉事務所のケースワーカー、
社会福祉協議会の職員、
施設の指導員、
病院の医療相談員、
民間福祉事業所職員
等などですが、基本的に薄給で、非常勤・嘱託という身分の人もいます。
ケースワーカーは地方公務員なので、そんなに大した額にはなりません。しかも激務です。
これらの仕事も、社会福祉士の資格が無くても業務ができます。
このような業務に従事している人で、社会福祉士の資格を持っていない人も少なくないそうです。実際、社会福祉施設の生活相談員の有資格者率は6.2%、行政の福祉事務所では3.2%という驚きの低さです。
(´_`).。o0(公務員では任用資格として社会福祉主事というのがあるけど、大学で特定科目の単位を3つとればOKのもので十分らしいし…)
名称独占資格でも、施設基準などで
「社会福祉士(有資格者)を置かなくてはいけない」
といった「必置資格」となれば、施設は次々と有資格者を雇用せざる得なくなるので、就職先には困らないはずなのですが、現在社会福祉士の必置要件があるのは、地域包括支援センター(昔の在宅介護支援センター)のみで、これは全国に5000~6000ヶ所ぐらい(最低市町村に1ヶ所必置)あるらしいです。
(´_`).。o0(統計取ってないので…(;^^A)アセアセ)
一方有資格者は2006年7月末現在で82,799人だそうです。
同じように名称独占でしかない経営系国家資格に中小企業診断士というのがありますが、こちらは独立して仕事をして食べている人が大勢います。
コンサルタントとして中小企業と顧問契約を結び、顧問報酬をもらいながら経営診断・指導・助言をするからです。
社会福祉士はソーシャルワーカー(社会福祉事業従事者)の国家資格ですが、開業権が無いわけではありません。「独立型社会福祉士」として、開業されている人もいますが、少数派です。
なぜなら、相談援助業務だけで食べていくのは厳しいからです。
(・ω・ )モニュ?
社会福祉士の場合は福祉サービスの直接の提供ではなく、生活に困った人への相談や援助を行うのですが、その相談・援助に対して、それに見合う報酬が約束されていないからです。
顧客に当たる人(利用者)は、どちらかというと「社会的弱者」と呼ばれる人が多く、資産などに乏しい人も少なくないため、ホームローヤーならぬホームソーシャルワーカーとして顧問契約をしても、大した額の顧問料を払えなかったりします。
社会福祉法人やNPO法人へのコンサルティングなども考えられますが、これも大した額が期待できません。営利を目的としていないので。
独立型社会福祉士の場合、収入源は…
法定後見人としての報酬、
居宅(介護予防)サービス計画作成費(介護支援専門員の資格者の場合)の収入、
サービス利用計画策定費(障害者自立支援法の相談支援専門員の資格者の場合)の収入、
専門学校非常勤講師や各種講座講師としての報酬
などが中心で、「社会福祉士としての相談援助業務」のみで食べている人は、ほとんどいない状態です。
(´_`).。o0(サービス計画策定(ケアマネジメント)は、本来はソーシャルワーカーの専門技術のはずなんだけど、社会福祉士だけでなくあらゆる医療・福祉職が専門員資格が取れるような設計にされてるし…)
以上のことをまとめて、乱暴な言い方をすると、社会的に「社会福祉士」としての需要に乏しいのが現状です。
(´・ω・`)ショボーン
もちろん掘り起こせば、いくらでも需要はあると思います。しかし、それで生活していけないのです。
いくら志がある人たちでも、全てボランティアで名誉職という扱い方では、担い手は増えないと思います。
じろーは「福祉」=「無償奉仕」ではないと考えています。
福祉は「生活サービス」の一つです。
ε- (゚¬゚) ニャムー
「高い実践力を持った社会福祉士」養成という理由で、資格取得要件を厳しくするのも確かに大事です。社会福祉士の国家試験の合格率が30%未満の現状です。
アチャ・・・(ノ_< ;)
しかし、有資格者の就業を確保して、有効活用していくのが先だと思います。まず社会福祉士を現場で十分に活用して、実践させてからだと思いますです。
その上で、能力向上のために資格取得へのハードルを高くするのならまだ納得できます。
そのために、まずは施設や福祉事務所などへの必置資格にするか、業務独占を作るべきです。
ε- (゚¬゚) ニャムー
(´_`).。o0(以上のソースは( ・∀・)つ これとこれ。pdfです。)
(´_`).。o0(初めからケアマネィジメントを社会福祉士の独占業務の一つにしてしまえばよかったのに…)
by jiro_san
| 2006-12-04 23:13
| 健康・福祉を考えよう